最新型の超高速X線CTスキャナーMDCT

MDCT(Multi Detector-row CT)とは

CT装置は、X線を使用して人体を撮影し、そのデータをコンピュータで画像解析を行い、人体の輪切りの画像を出す検査装置です。脳出血、脳梗塞、がん等、様々な疾患の診断と治療のための検査装置として多く利用されています。

従来の装置は、X線を受ける検出器が1列しかなかったために、X線管球が人体の周りを1回転するにつき、1枚の輪切り画像しか得ることが出来なかったのに対して、MDCTは、この検出器を2列,4列,8列,16列、32列、・・・と多列化することによって、1回転で複数枚の輪切り画像を得ることが可能になり、従来よりも短時間で広い範囲を高い分解能で撮影をすることが可能となりました。

最近では、高分解能多列検出器の搭載により、0.5mmの分解能にて1回転の撮影で64枚の画像得ることができます。
これにより従来の輪切り画像だけでなくタテ、ナナメ、ヨコといった任意の断面の画像や高分解能3D画像(3次元画像)も短時間で得ることが可能となりました。

64スライスMDCTの登場により動きの激しい臓器(心臓)に対しての検査も可能となり、今まで入院により血管に管を入れて行っていた冠動脈造影検査(心臓カテーテル検査)の代わりに、外来で患者様の苦痛もなく、短時間で検査を行うことも可能となりました。MDCTはMSCT(マルチスライスCT)とも呼ばれています。

当施設に新しく導入されたMDCTは

ドイツ・シーメンス社製 SOMATOM Sensation 64

当施設では、この度のCT装置の更新に伴い、シーメンスジャパン社のMDCT(Sensation64)が新たに導入されました。

本CT装置は1回転0.33秒にて64枚の輪切り画像を得ることが出来る超高速CTです。
これにより、広い範囲を短時間にて0.33mmの高い分解能で撮影することが可能となるとともに、動きのある臓器(心臓)に対しても従来より鮮明な画像を提供することが可能となります。
この技術を用いて、当施設でも今まではカテーテル検査で行っていた心臓の冠動脈造影検査が、CTにて、患者様に従来よりも少ない負担で検査が行えるようになります。

狭心症・心筋梗塞が心配でもカテーテル検査まではしたくないと思っている方、また、その疑いでカテーテル検査を進められている方、入院がし難い方、カテーテル検査を受けたくないといった方にも、CTによる冠動脈造影検査を受けて頂くことが可能となります。
さらに、動きが少ない部位に関してはタテ、ナナメ、ヨコといった任意の断面の画像や超高分解能3D画像(3次元画像)を得る為に、0.24mmの超高分解能にて撮影することも可能です。

シーメンスジャパン社製MDCT(Sensation 64)の特徴

広範囲で高精細な画像が高速に得られます

当施設で導入されるMDCTは、超高速で超高分解能のスキャンが可能であることから、心臓のような動きのある様な臓器に対しても勿論であるが、この技術を応用することで、あらゆる検査部位に対しての画質の向上と応用が期待されます。
ここで簡単に装置の大きな特徴と画像を紹介します。

  • 1回転で64枚の画像を同時に撮影できる、超高速・超高分解能CTです。
  • 撮影部位毎に最適なX線量を自動制御し、常に最小限の被ばくで安心して検査を受けていただけます。
  • 被ばくを増大させることなく高い空間分解能を実現した装置です。
  • 従来より少ない負担で心臓の検査が可能になります。
  • 最新の技術により静かな環境で検査を受けることができます。
  • 検査当たりの時間が大幅に短縮されます。

胸部

胸部その1 胸部その2

息止めが必要な胸部も5秒前後で撮影が可能なので、ご高齢の患者様にも安心して検査が受けられます。

心臓

心臓その1 心臓その2

バイパス手術後のフォローアップ(左)、ステント内腔の再狭窄の評価(右)が可能です。

胸部~腹部大血管

胸部~腹部大血管その1 胸部~腹部大血管その2

広範囲を薄いスライスで撮影できるので、1回の撮影で多くの情報が得られ、救急検査にも有用である。

腹部~下肢血管

腹部~下肢血管その1 腹部~下肢血管その2

広範囲な血管描出も高速で鮮明な画像として得ることが出来ます。

最先端CTを用いた画像診断を患者様中心の医療へ

高性能CTを導入することにより、これまで以上に精度の高い検査技術と画像の提供ができるものと確信しております。
またこの事は地域医療連携を通して地域の医療レベルの向上、また救急医療への貢献が飛躍的に向上するものと期待しております。

一方、技術の進歩と高性能化に伴い従来の機器に比べてかなり被曝低減化が図られている装置とはいえ、X線による被曝を避けることは出来ません。
我々は、常に患者様の被曝を意識しながら、最適な画像を必要最小限のX線量で検査が行われるように努めております。

勤労者医療と地域医療の中核病院として、「患者様中心の安全で安心な質の高い医療の提供」ができるように努めるとともに、皆様が安心してご利用いただける病院を目指しスタッフ一同一丸となって努力していきたいと思います。

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